企友会(バンクーバー日系ビジネス協会)カナダビジネスコラム&イベント報告

コラム & イベント報告(会報)
カナダ(バンクーバー)のビジネスに関するコラムや
企友会主催イベントの開催報告を掲載しています。

2008年11月06日

地域全体の治安向上へ

Genesis security: www.genesissecurity.com
Downtown Vancouver Business Improvement Association: www.downtownvancouver.net

小売業にとって万引きの被害を防ぐためにさまざまな対策を立てていることは良く知られている。ビデオカメラによる監視、商品につけるアラームタグ、ある程度の規模のお店になると万引きを見つける専用の店員がいることもある。そんなセキュリティーサービスより一歩進んだセキュリティープログラムを展開しているのがDowntown Vancouver Business Improvement Association (DVBIA) とGenesis Security のコミュニティーセキュリティーだ。このプログラムは、地域にあるビジネス一つ一つがお金を出し合い、セキュリティー会社に地域全体の治安向上を委託することで、より効率的にその地域のビジネス環境を向上させようという試みだ。

DVBIAはバンクーバーダウンタウンで小売店やオフィスを持つ個人、会社などの約8000の団体で構成されたビジネス団体だ。DVBIAの協力の下、Genesis Securityがパトロールをはじめとした活動をしているのがこのプログラムだ。このプログラムは主に2つの活動からなり、1つはダウンタウン大使プログラム、もうひとつは損失予防プログラムだ。ダウンタウン大使プログラムはダウンタウンの治安の向上を目的とし、不審者への対応から観光者の道案内まで幅広い活動を行う。損失予防プログラムは万引きなどのビジネスへの損失を防ぐプログラムだ。治安の向上により、お客さんを増やすという攻めと、損失を防ぐという守りの両方を同時に行うことがこれらのプログラムの特長だ。

実際、このプログラムの成果は絶大で多くの犯罪行為を未然に防いでいる。セキュリティーは不審者の特定、場合によっては不審者の確保、警察への引渡まで行うこともある。万引き犯から薬物中毒者までさまざまな不審者を特定、監視、その後必要ならばインタビューなどの段階を経て、明らかに犯罪に関っているようなら確保、警察へ通報となる。ある6人で構成されたセキュリティーチームなどは年間500から600人の犯罪者の逮捕に関っているという。逮捕者の数でこの数なのだから、コミュニティセキュリティーが治安の向上に役立っていることは疑いがないだろう。

しかし、コミュニティーセキュリティーに対する批判も多々ある。コミュニティーセキュリティーでは、私立のセキュリティー会社が警察に準ずるような活動を行っているからだ。当然だが、セキュリティー会社に公共の場でインタビューをするような権利もなければ、まして、不審者に対して他の場所へ行くように強要するようなことはできない。コミュニティーセキュリティーが地域の治安を向上させていることに疑いはないが、あくまで私立のセキュリティー会社にどれだけの権利を与えるのかというのがひとつの問題になっている。ただ、様々な問題はあるが、この業界の規模は右肩上がりだ。警察だけでは対処できる犯罪にも限界があるということもあり、治安の向上を企業に委託することは自然な成り行きかもしれない。その実績からも、コミュニティーセキュリティーはこれから、より一般的になっていくと予想される。

レポート:企友会マーケティング部 井口


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2008年07月31日

必要な時だけ所有する Zipcar (カーシェアリング)

Zipcar (カーシェアリング): www.zipcar.com

バスや電車などの交通機関の発達した都会に住む人にとって、車が絶対に必要という人はもしかしたら少数派かもしれない。保険代、ガソリン代、車のローンなど、コストの面を考えれば、車を所有することはとても高くつく。駐車場のことや、お酒を飲むときのことを考えたら車で移動することの方が不便になることすらある。しかし、大きなものを買い物する時など、どうしても車はほしいが、1日も車は使わない、そんな時は多々あるはずだ。そんな時に役立つのが、Zipcarだ。Zipcarはアメリカ、ボストンで始まった新しいコンセプトのレンタカー会社で、1時間単位で車を借りられるので、ちょっとだけ車を使いたいなんて人にはぴったりだ。手続きは非常に簡単で、一度会員になってしまえば、手続きはほとんど必要ない。インターネットや電話で車を使いたい日時を予約し、あとは、Zipcar専用駐車場で車を受け取り、車を受け取った駐車場に車を返せばいい。必要な時に必要な時間だけ、車を所有することができる。Zipcarは都会のライフスタイルに合致したレンタカーシステムといえるかもしれない。

Zipcarは会員制のレンタカーサービス会社で、従来のレンタカー会社との最大の違いは会員が普段の足として車をレンタルすることにある。従来のレンタカーはある程度特別な機会に借りることが一般的だと思う。例えば、小旅行や引越しをするなどの時に車を借りるのが、一般的なレンタカーの使い方だと思う。逆に、大型のテレビを買うので車がないと運べない、そんなときレンタカーを借りるのはどうしても割に合わない。Zipcarはそんな日常的な用事のために気軽に借りられるレンタカー会社だ。

Zipcarの手続きはとてもシンプルなものになっている。Zipcarを使いたい人はまず、会員登録をする。その後、Zipcarから車の鍵の役割を果たすZipcardが送られてくる。会員はこのZipcardを使うことで車の鍵を開け、使用することができる。Zipcard取得後は、インターネットまたは電話で車を使う時間帯、車を受け取る最寄の駐車場を指定する。予約が完了したら、あとは指定の時間に指定の駐車場へ車が駐車されているので、Zipcardを使い鍵を開け、時間終了後に同じ駐車場に車を返せばいいだけだ。一度会員にさえなってしまえば、保険、ガソリンなどのいろいろな手続きはすべてZipcar側でやってもらえるので、車を借りる側の手間は特にない。つまり、予約をし、指定の時間に指定の場所へ行けば、すべてが準備されて使うだけの状態になっているというわけだ。

もうひとつのZipcarの「売り」はその環境にやさしいライフスタイルではないだろうか。必要な時だけ車を使用することはより排気ガスをより少なくすることができる。Zipcarをたくさんの人が使えば、車の絶対量が減るので渋滞の軽減など、都市の生活そのものが快適になる。Zipcarの提供するものは単なる便利さだけでなく、環境にやさしいライフスタイルという新しい価値観だ。

レポート:企友会マーケティング部 井口
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2008年06月03日

より便利により環境にやさしく - Easywash Eco-friendly car wash

Easywash: http://easywash.com

洗車をしたいが時間がない。車は汚いが雨が降っている。そんな時に便利なのがノースバンクーバー市にある洗車場、Easywashだ。24時間営業で全工程が5分ほどで終わるので、忙しい人も時間を気にせず洗車することができる。また、会員制で毎月の会費を払えば、月に何度でも洗車できるようになっているので、天気などを気にせずに車が汚くなれば何度でも洗車できる。このEasywash が注目を浴びているもうひとつの理由は、その環境へのやさしさだ。洗車には大量の水が必要となり、また、洗剤の垂れ流しによる地域の生態系への影響は計り知れない。そんな中、月に何度も洗車をすることは環境を気にする人にとっては戦車をためらわせる大きな理由になるだろう。Easwash は、雨水または井戸水の使用、洗車後の水の再利用、電力の自家発電などをおこない環境への配慮は万全だ。Easywash のように、便利さと環境への配慮の二つのことを同時に解決するサービスがこれからのビジネスの基本になるのかもしれない。

Easywashは全自動の洗車所で、値段により4つのレベルに洗車のサービスが分けられている。一番お手ごろな月30ドルのシンプルプランでは、車体の洗車が行われる。一番レベルの高い月60ドルのギャランティープランになると、車体、ホイール、タイヤの洗車はもちろんのこと、車磨き、48時間の保障他さまざまのサービスが受けられる。会員になると、それらの会員情報を記したタグをフロントガラスに取り付けられ、洗車機が会員情報を読み取り、レベルにあった洗車という流れになる。もちろん、その場で別途の料金を払えばその回のみサービスをアップグレードすることも可能だ。24時間、毎月何度でも(一応1日一回のみ、月最大15回まで)洗車することができ、車をきれいに保っておきたい人にとってはとても便利なサービスといえるだろう。

環境へ最大限の配慮をしているのもEasywashの特徴だ。道端やガレージで戦車をした場合、汚染された水がそのまま地域の生態系に流れ込むことになることや、貴重な地域住民の飲み水は洗車用の水は使わないという配慮から、Easywashで使われる水はすべて雨水と自家製の井戸水でまかなわれている。そして、洗車に使われたそれらの水は、フィルターを通して浄化され再度洗車の水として再利用されている。また、Easywashで使われる90%の電力は次世代の電力として期待されている燃料電池によってまかなわれている。そのため、従来の環境に悪影響を与える電力に頼らずに企業活動が可能だ。極め付きは、Easywashの建物自体も97%は再利用された資材を使われ、人体に悪影響を与える可能性のある化学製品は極力避けて作られていることだ。エコフレンドリーであることが基本になりつつある現代では、Easywashのサービスは必然といえるのかもしれない。

レポート:企友会マーケティング部 井口
posted by k-column at 11:48| カナダのビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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