企友会(バンクーバー日系ビジネス協会)カナダビジネスコラム&イベント報告

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2008年02月27日

バンクーバー不動産 ここに注意!

このコラムも2006年9月に私がアップして以来、すごく寂しい状況が続いているようですのでこの辺で私がこのコラムの景気付けにひとつアップしておきましょう。

ご存知のとおり、北米の不動産マーケットについてはアメリカ発のサブプライム問題をはじめとする住宅不況でカナダ、バンクーバーにはどういう影響があるのかというのが皆さんの興味あるところだと思います。

一般にはバンクーバーの住宅事情はアメリカのそれと違い、比較的大きな揺れもなくうまく乗り切れるのではないかという見方もあります。その追い風としてオリンピックに関連する官民の投資水準が高く経済的にもよい状況を享受していることがあげられましょう。私も個人的には取引件数こそ下落するものの取引価格については多少の水準訂正程度でとどまるのではないかと思っています。

ただし、バンクーバーの特殊要因を考えるとやや不安材料があります。それは、プリセールスという販売形態です。ご承知のとおり、バンクーバーの大半の集合住宅は建設着工前プリセールスをふまえてデベロッパーが資金調達をして建設を着工、その後約2年前後で引渡しを行うというスタイルになっています(高層集合住宅の場合)。このやり方は日本のそれに比べるとアグレッシブです。なぜなら、日本はせいぜい建設完成半年から1年前ぐらいでのプリセールスですから、比較的不動産市場環境を反映した売買です。ですが、バンクーバーのように2年から3年前のプリセールスだと買う方も売る方も正直今の経済がそのまま続くであろうという前提で売買せざるを得ず、ここに大きな落とし穴があると考えています。

データによると2007年半ばより着工中物件が急増しています。仮に2年が工期だとすれば09年半ばに向けて大量の物件が市場に実供給されます。ここからがポイントです。今までは不動産市況がよかったので買い手は問題なくモーゲージをアレンジし、また、引渡しが完了していました。が、不動産価格が上昇する力を失うと買い手のうち実需層はその信用度合が低く無理していた場合、銀行からの予定のモーゲージを受けられなくなる可能性があります。それより悪質なのは投資家層で購入に踏み切る魅力に乏しい市場環境となれば購入を見送る手段を考えるか、ディフォルトを起こすことも考えられます。その場合、投資家の方も大変ですが、デベロッパー側は予定資金の回収が遅れるため、資金的に大変厳しい状況に追い込まれる公算があります。

バンクーバーの不動産市場は現状、問題が表面化しておらず、その可能性は未知数ですが、こういうことは誰も指摘しないので一応、ポイントとして抑えていたほうがよさそうです。
 
 岡本裕明 ベイショアガーデン社 社長

posted by k-column at 18:11| 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月07日

不動産マーケット

企友会の新企画の専門家コラムに第一号として不動産マーケットの呟きを書かせてもらうことになりました。 あくまでも呟きなので読む方も「かるーい気持ち」で読み流してみてください。

さて、この不動産専門家コラムは他に数名の著名なリアルターの方も今後コメントされると思いますが、皆さんとコンフリクトがおきない程度の辛口コメントをだしましょう。

誰がなんと言っても「この不動産マーケット、どこに行く」というのが質問でしょう。 いや、他にも書きたいこともありますが、これを書かずしてあいつは卑怯な奴と思われてはいけないですから今日は忠実にも皆さんの期待に沿うような呟きを一つ。

この1−2ヶ月で不動産マーケットの世論のトーンはやや変わってきたようです。 でも、正直、ようやくという感じです。 先行き、強気筋が買いを手控える動きになっています。  この不動産ブームは既に4年になりますが、もともとを穿り返すと株式市場でITブームが終わり、それら、投資家のお金が行き場に困り不動産に向かったという歴史をほとんどの人がすっかり忘れていると思います。  それに加えて、金利が歴史的低水準にあったことも後押ししました。 その実需よりもひょっとして大きいと思われる投資資金は金利が上がりつつある今、これからどこへ向かうのでしょう。 常識的に見ると金融市場に戻ると考えるのが正解です。 投資家からみるとコンドミニアムをモーゲージを組んで買っても、モーゲージは上がり、賃料収入は頭打ち、そこから計算する投資利回りは必ずしも高くないのですがキャピタルゲイン期待もあり、売却を我慢していた節があります。 市場金利が上がってくると金融市場のほうが魅力的になってくると同時にリスクテイクしなくてよいぶん、不動産市場に流れ込む資金は増えないというのが私の読みです。

今日のポイントは実需と投資です。 実需は本当に家が必要な人、投資は賃貸収入や値上がり期待で買う人です。 投資目的の資金はエリアによりかなり高いと見られています。 ダウンタウンは30−50%あるとみてよいでしょう。 この人たちの資金動向により、市場は動きます。  日本ではあまりいませんが、巨額の富を持った個人はバンクーバーにはたくさんいます。 そういう人たちは金融市場の動きに敏感で大きな資金が右へ左へ移動します。 

結論からすると今後しばらくは不動産市場は足踏みすると見ています。 (下がることもないでしょうけど。) エリアと物件により上がるものもありますが、期待通りにならないものも出てくるでしょう。 新発物の住宅はSFあたりの単価で見て近隣の比較的新しい物件と比べ、極端に高くないものを買うべきです。   金利上昇は昨年9月から1年が経ち、駆け込み需要も収まる頃です。 今後、半年から一年の動きは要注意です。 これから買う人はじっくり待って探す方が有利かと思います。 

個人的なねらい目としてはノースショア。 このエリアは土地限界があります。 まだ、上がる余地はあるでしょう。 その他一般住宅地でしたら、インフラが整備されるエリアが良いでしょう。 橋、トンネル、鉄道が通ることで飛躍的に良くなる場所はプラスサイドに考えるべきだと思います。 

 岡本裕明 ベイショアガーデン社 社長
posted by k-column at 14:55| 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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