企友会(バンクーバー日系ビジネス協会)イベント情報

カナダ ビジネスコラム
企友会会員による、カナダ(バンクーバー)ビジネスのトレンドや
各種業界情報等を、コラム形式で掲載しています。

2009年08月23日

企友会会報 Breeze 2009年8月号から

私は1982年にLanded immigrant statusを取得し、カナダへ来ました。
 
日本で海外旅行に携わる仕事をしてきたので、その前にも旅行者として数回カナダに来ていました。

日本人の海外旅行を扱う仕事柄、カナダを含む一般的な海外旅行先は何度も訪れていました。

カナダを訪れても1週間未満の滞在期間ですし、各国を巡る欧州や南米訪問の旅でもせいぜい12日間くらいのものです。観光地を廻ってガイドの説明を聞き、自分の目耳舌で体験しながらそれらの国を理解するというパターンでした。それらの国を日本と比較して、良し悪しというか長所短所も含めて、自分なりに判断するという形で外国を理解していたのです。しかし海外旅行の回数も150回を超えてくると、ある国を日本との比較対象として見るのではなく、世界各国各地域の中で判断しようとする意識と感覚が自分の中に育ってきました。

それは日本の常識で外国のことを判断しようとするのではなく、その外国が世界の平準でどうなのかを考える感覚です。その視点で日本を見ると、世界の平準との比較において変わっていることが多々感じられます。

それが経済面について言えば、結果的に日本を世界第二、三位の大国にした原動力であったと思います。敗戦で疲弊し資本も資源も少ないアジアの小国が、なぜ世界の経済大国として発展することができたのか?それは日本固有の労働風土、社会環境、集団協力意識が大きく寄与しているのではないかと考えます。

しかしながら政治面について言えば、それらが逆に作用しているのか別の要素が更に加わったのかは判りませんが、世界の中で存在感のない国のままでいるのは残念な事実と思われます。良いことを良いことと認識し、それを伸ばす努力をすることは意義があると思います。自分は日本との比較だけでなく、外国諸都市との比較でバンクーバーが一番住むのに良い土地だと考えてこの街に来ました。今でもこの考えは正しかったと考えています。

何年も前のことになりますが、企友会で一日経済大学というテーマで、日本的経営はカナダでは成功するかというサブタイトルを付けたセミナーが行われました。顧客を大切にする(消費者は神様です)、お客中心主義のビジネスが果たしてこの自己中心主義のカナダで通用し、成功するのだろうかという(日本人ならみんな持っているであろう)素朴な疑問を論じ合おうというイベントでした。日本とカナダの両国でビジネスをしているスピーカー達の主張はYESでした。そしてそのスピーカーたち、セミナーに出席されていた人達は、今も日本的サービスを取り入れながらビジネスを成功させていると思います。 

バンクーバーは何年も前から、世界で最も住みやすい都市としていろいろなデータを総合して発表されています。本当にそうでしょうか?この街に住み、色々な不満を述べる人がいます。その多くは日本との比較ではないかと思います。諸外国の諸主要都市との間で比較してみてください。バンクーバーは飛び抜けて良い都市だと思います。他人の物は良く見えるものです。自分の物は貧しく悪く見えるものです。

でも実際には素晴しいものがそこに含まれていると思います。それを早く発見し、上手く利用することが、この国で、バンクーバーで、ビジネスにおいても生活においても、成功させる鍵になるのではと感じております。

企友会に関係する皆様に私の所感を申し上げました。

企友会元会長 アンデイ 九十九


PS このアンデイという名前は私の愛称ではありません。私の正式なカナダでの氏名です。カナダでは合法的に名前(希望すれば姓名ともに)を変えることが認められています。しかし日本の戸籍は変えていないので日本の名前は九十九洋一のままです。私は合法的に2つの名前を持っています。
posted by k-column at 16:13| 企友会会報から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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